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コラム

連絡帳の書き方がわからない保育士必見!4つのポイントと注意点を紹介

お役立ちコラム

「連絡帳にはどんなことを書いたらいいの?」「連絡帳を書くのに時間がかかって、他の仕事ができない」など、新人保育士は連絡帳を書くのに苦労しているのではないでしょうか。

保護者は、連絡帳を読むことで園での様子を知ることができます。連絡帳を楽しみにしている保護者のためにも、わかりやすい文章の書き方を心がけたいですね。

連絡帳を書くときのポイントや注意点、例文を紹介します。書くときの参考にしてみてください。

保育士はどうして連絡帳を書くの?

連絡帳を書くことは、保育士の大切な仕事のひとつです。連絡帳を通して子どもの様子を共有し、保護者とコミュニケーションを取るための役割があります。

どうして連絡帳を書く必要があるのかを詳しく知ることで、連絡帳の大切さが理解できるでしょう。

子どもの様子を共有できる

毎日、送迎時に保護者と会って直接話ができるわけではありません。そのため、連絡帳を書くことで、保護者と保育士が子どもの様子を共有しています。

特に、子どもの健康状態は一番知りたいポイントです。例えば「家で熱が高めだったから様子を見てほしい」と保護者から伝達があった場合、こまめに熱を測ったり、室内でゆっくり過ごせるようにするなどの対応ができます。

連絡帳からの情報によって、ひとりひとりの子どもと、より丁寧に関われるでしょう。

子どもの成長記録になる

連絡帳を子どもの成長記録として、大切にとっておく保護者は多いです。特に乳児期は成長が早いため、昨日までできていなかったことが、いつの間にかできるようになっていることが少なくありません。

今しか見られない成長を記録しておくことで、数年後に思い出として振り返ることができます。いつ見返しても、当時の成長記録が伝わるような文章を書くように心がけましょう。

保護者と信頼関係を築くため

連絡帳は、保護者と信頼関係を築くための大切なツールです。連絡帳を通して、子どもの様子を共有することで「子どものことをしっかり見てくれている」という安心感につながります。連絡帳を書くのは大変ですが、毎日の積み重ねが保護者との信頼関係を築いていくでしょう。

保育士が書く連絡帳の内容とは

子どもに関する大切な情報がたくさん書かれている連絡帳。「連絡帳って何を書くの?」と疑問に思っている新人保育士向けに、連絡帳の内容を紹介します。

食事、睡眠、排泄の記録

連絡帳の中で、特に大切なのが「食事・睡眠・排泄」の記録です。生活リズムや健康状態を確認する上で重要な情報になります。

例えば「今日は食欲がなかったようで、給食をあまり食べられませんでした。」と連絡帳で伝えたとしましょう。それを見た保護者は「今日はお腹をすかせているから早めに食事にしよう」と調節ができます。

また、体調の変化に気づくきっかけにもなります。ご飯を食べない、泣いて眠れない日が続いたなど、子どもの異変を保育士と保護者で共有することで、注意深く子どもの様子を観察できます。もし、体調不良になってしまったときは、素早い対応ができるでしょう。

園での様子

乳児期は、子どもが自分で園の様子を伝えることはできません。そのため、保護者は連絡帳を通して園での様子を知ることになります。

保護者は、子どもの様子が常に気になっています。そのため、連絡帳で園の様子を知ることで、安心して子どもを預けられるようになるでしょう。

保護者が安心して子どもを預けられるように、丁寧に書くことを意識することが大切です。

保護者への伝達事項

連絡帳に伝達事項を記入しておくことで、保護者に忘れずに伝えられます。

例えば「おむつが少なくなってきたので持ってきてください」「明日はお弁当の日なので忘れずにお持ちください」など、口頭だけでは忘れがちなことも、連絡帳に書いてあると、読んだときに思い出せます。

伝達事項を書くときは、米印(※)をつけたり、色を変えたりと工夫することで、より伝わりやすくなりますよ。

連絡帳の書き方のポイント4つ

連絡帳は限られた枠の中に、わかりやすく情報を書くことが必要です。「とりあえず書いておけばいいや」という気持ちでは、伝えたいことが伝わりません。そこで、保護者に伝わりやすい連絡帳の書き方のポイントを4つ紹介します。

1. 読みやすい文章を意識して書こう

連絡帳の内容や言葉遣いで、保護者に伝わる印象が変わります。保護者が安心できるように、読みやすい文章を意識して書きましょう。

読みやすい文章を書くには「5W1H」を使って書くことが大切です。
・When:いつ
・Who:だれが
・Where:どこで
・What:なにを
・Why:なぜ
・How:どのように

5W1Hを意識することで、相手に何を伝えたいのか、その情報は何かを整理できます。そのため、連絡帳の短い枠の中でも、具体的でわかりやすい文章に仕上がります。

言葉遣いにも注意が必要です。「やばい」「超〇〇だった」など、友達に使うような言葉を使ってはいけません。他にも「してあげた」などの上から目線の言葉も悪い印象になるので避けます。最低限のビジネスマナーを守るように心がけましょう。

2. その子ならではのエピソードを書こう

連絡帳には、その子ならではのエピソードを書くことが大切です。ありふれた内容ばかりだと「我が子はちゃんと見てもらえているのかしら」と保護者が不安になりかねません。

例えば「今日はままごとをして遊んでいました。」より「ままごとをして遊びました。○○ちゃんは、作った料理をお友達や先生におすそ分けしていました」の方が、具体的で様子がわかりやすいです。

園で過ごす1日の中で、嬉しかったことや面白かったことなど小さなエピソードを具体的に書いてみましょう。エピソードはたくさん書くよりも、1つ選んで書いた方が、より保護者に伝わりやすくなります。

どの子にも当てはまる、ありふれたエピソードよりも、その子ならではのエピソードを書くことで「我が子を見てくれている」という安心感につながるでしょう。

3. 保護者からのメッセージには必ず返信しよう

保護者からのメッセージには、家庭でのエピソードや子育ての悩みなど「保育士に聞いて欲しい大切な情報」が書かれています。そのため、保護者からのメッセージは必ず返信しましょう。保護者とのやりとりが信頼関係を築くことにつながります。

家庭でのエピソードが書いてある場合は、子どもの成長を一緒に喜べるような返信をしましょう。園では見られない子どもの様子を知るきっかけにもなります。

【例】
保護者『家族で動物園に行きました。娘は「きりん」「ぞう」と動物の名前を言って、大はしゃぎでした』
保育士『とても楽しい週末でしたね。お話が上手になってきて〇〇ちゃんの成長を感じます』

心配事や園で注意してほしいことなどが書いてある場合は、保護者の気持ちに共感し、園での対応や解決策を一緒に考えていくことが大切です。保護者の気持ちに寄り添うことで、信頼関係の構築にもつながるでしょう。

【例】
保護者『最近野菜をまったく食べてくれません。好きな物ばかり食べていて心配です。』
保育士『おうちで野菜を食べてくれなくて苦労されているのですね。毎日お疲れさまです。園でも野菜より好きな物を優先して食べています。野菜の中でも、ほうれん草やじゃがいもは食べられるようです。一口でも野菜が食べられたときは、みんなで拍手して褒めるようにしています。』

4. 心を込めて丁寧に書こう

連絡帳は、心を込めて丁寧に書くことが大切です。適当に書かれていると、保護者との信頼関係にも影響がでます。

特に、誤字脱字はないか、言葉遣いに問題はないかを書き終わったあとに、必ず見直しましょう。

保育士は、午睡中などの短い時間に複数人の連絡帳を書く必要があります。短い時間の中でも、ひとつひとつ丁寧に書くことで保護者との信頼関係の構築につながるでしょう。

保育士が連絡帳を書くときの注意点

連絡帳は、保護者とコミュニケーションを図る大切なツールです。文章を読むだけで伝わる印象が変わります。そのため、連絡帳を書くときに知っておきたい注意点を確認しながら書いていきましょう。

否定的なことは書かない

連絡帳には否定的なことは書かず、明るく前向きになれることを書きます。「今日はずっと泣いていました」「〇〇くんとおもちゃの取り合いばかりしていました」などマイナス面ばかり書いてあると、保護者は不安な気持ちになってしまいます。

もしも、マイナス面を伝えるときは、一緒に対応策を考えることが大切です。対応策を考えることで、保護者の気づきにもつながります。

他の子どもと比較したりせず、その子自身の成長・発達を一緒に喜べるような内容にしましょう。

トラブルや連絡事項は口頭でも伝える

園でのトラブルや連絡事項は、口頭でも伝えます。特に、園で起きたトラブルは、連絡帳に書くだけだと誤解を招く可能性があります。

連絡帳には簡潔でわかりやすく記入し、口頭で詳しく説明することが大切です。保育士から直接説明して、情報を正しく伝えましょう。

トラブルが起きた次の日は、子どもの様子はどうだったかを確認し、園での今後の対応を伝えるとより丁寧です。

連絡帳の書き方を例文から学ぼう

「ポイントや注意点はわかったけど、書き方のイメージが湧きづらい…」という人は、例文を見てイメージを膨らませましょう。ポイントと注意点を理解した上で例文を見れば、連絡帳が書きやすくなりますよ。

室内遊び

絵本が大好きな1歳児のエピソード
お気に入りの絵本を見つけると、ものすごい速さで取りに行く〇〇ちゃん。大事そうに抱えてニコニコです。保育士の膝の上に座って、一緒に絵本を読みました。「いちご」「バナナ」と絵本に出てくる果物を指差しながら、夢中で見ていましたよ。

ボールを追いかける0歳児のエピソード
ボールをハイハイで一生懸命追いかける〇〇くん。ハイハイの速さに磨きがかかって、あっという間にボールに追いついていました。手に取ったボールを再び転がしては追いかけて…を繰り返し、部屋の中をたくさん動き回っていましたよ。

外遊び

だんごむしが好きだが、触るのは怖がっていた1歳児のエピソード
園庭でだんごむしを観察していた〇〇くん。昨日までは見ているだけでしたが、今日は優しくつまんで手の上に乗せていました。近くにいたお友達や先生に「見て!だんごむしいたよ」と嬉しそうに見せていましたよ。

初めてプール遊びをした0歳児のエピソード
小さなプールで水遊びをしました。初めてのプールだったためか、最初は先生にしがみついていた〇〇ちゃん。お友達が水を触っているのを見て、ゆっくり水の中に手を入れていました。慣れてくると水面を叩いて、全身びしょ濡れになりながら夢中で触っていましたよ。

友達との関わり

友達とお絵かきをしていた2歳児のエピソード
今日は、お友達と一緒にお絵かき。〇〇ちゃんの描いた絵を見たお友達に「〇〇ちゃんの絵、上手だね」と褒められると、照れくさそうに「ありがとう」と言っていました。〇〇ちゃんの照れながらも嬉しそうな姿がとても可愛らしかったです。

お友達に電車を渡すことができた1歳児のエピソード
電車をつなげて遊んでいた〇〇くん。お友達に「かして」と言われると、つながっていた電車のひとつを「どうぞ」と渡していました。お気に入りの電車をお友達にかしてあげる姿を見て、成長を感じました。

成長したこと

昨日までつかまり立ちができていなかった0歳児のエピソード
机の上にお気に入りのおもちゃがあることに気がついた〇〇くん。一生懸命手を伸ばして、気がつくとつかまり立ちをしていました。おもちゃをゲットできてニコニコです。昨日までできていなかったつかまり立ちができるようになり、成長を感じました。

トイレで排泄に成功した1歳児のエピソード
トイレに座ると、排泄に成功した〇〇ちゃん。排泄できたことに本人も驚いたようで、しばらく固まっていましたが、みんなから「すごいね」「トイレでできたね」と褒められると満足気。「できたよ」と嬉しそうにほかのクラスの先生にも教えていましたよ。

まとめ

連絡帳は子どもの様子を伝えることはもちろん、保護者と信頼関係を築くための大切なツールのひとつです。連絡帳がわかりやすく丁寧に書いてあると、保護者は安心して子どもを預けられます。

また、連絡帳は大切な子どもの成長記録。いつ見返しても内容がしっかりと伝わるように、日頃から心がけて書きましょう。