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コラム

保護者との円滑な情報共有~病気やケガに関する伝え方~

お役立ちコラム

保育士として働く上で、園児や同僚、先輩保育士との関係構築は欠かせませんが、保護者との関係性もかなり重要になってきます。
子どもの情報を共有する際に伝え方や方法を間違ってしまうと、クレームに発展するなんてことも・・・。特に子どもの病気やケガについて伝える場合は、注意が必要です。

無駄な混乱を生じさせず、良好な関係を築いていくためのスムーズな情報共有方法についてご紹介します。

子どもが病気になった・ケガをした際の保護者への伝え方

具合が悪い、発熱した、感染症にかかったなど園児の体調が悪い時、ケガをしてしまった時、保護者にどのように状況を伝えればよいのでしょうか。場合によっては病院に連れて行く必要がありますし、いつもより早いお迎えをお願いする必要があります。
状況を正しく伝えるためのポイントは以下の通りです。

◆病名を決めつけない

保護者に連絡をする際は、予断で病名を言わないのが基本です。診断は病院の先生など、専門の方に行ってもらいましょう。ただ、園内で流行している感染症などがある場合は、その事実をお伝えするとよいでしょう。

◆子どもの様子を簡潔に伝える

保護者の不安や混乱を増長させることがないよう、状況を伝える際は簡潔に伝えるようにしましょう。まずは状況を簡潔に伝え、病名やケガの状況など、きちんとした診断を受けた上でお伝えするとよいでしょう。ただ、大きな切り傷など病院に連れて行った際に、治療で傷口を縫う可能性がある場合は、あらかじめ伝えておくとよいでしょう。

◆保護者の状況を確認する

病気やケガは、突発的に生じます。状況によっては、保護者のお迎えや病院への同伴が必要な場合もあるでしょう。そんな時「今すぐお迎えに来て欲しい」「すぐに病院へ来て欲しい」と伝えるのはあまり好ましい方法とは言えません。保護者側にも都合があるので、日頃から家族や仕事の状況を把握しておき、まずはどなたがお迎えに来られるか、病院に来られるかを尋ねるようにしましょう。

◆情報の共有は口頭と文章の両方で行う

連絡事項は、「口頭」報告だけでなく、後から読み返すことができる連絡帳などの「文章」でも行うようにしましょう。子どもの心配で不安になっている保護者に口頭で連絡事項を伝えたとしても、混乱で忘れてしまうこともありますし、お迎えに来られた方からまた聞きで報告を受けた保護者に真意が上手く伝わらない可能性も考えられます。経緯や状況、診断結果など、大事なことは文章で記録して伝えることで、保護者の安心にも繋がります。

保護者へあらかじめ伝えておくこと、確認しておくこと

病気やケガに関することは、入園時の保護者説明会や入園のパンフレットなどで周知していることではありますが、事前に保護者に伝えておいた方がよいこと、確認しておいた方がよいことをご紹介します。

◆登園停止に関するルール

保育園は集団生活なので、風邪や感染症などが蔓延しないように気を付ける必要があります。その為、発熱がある園児や体調の悪い園児の登園をお断りしなくてはいけない場合があります。登園の条件や判断基準は園によって異なりますが、そういった事態が生じた際にもめることがないよう、保護者には登園停止に関するルールを徹底しておくようにしましょう。

◆保護者の連絡先と家族の状況

緊急時に連絡がとれる保護者の連絡先を確認しておきましょう。状況によっては連絡が取れない場合や、すぐに動けない事情がある場合もあるので、可能であれば連絡先は複数聞いておくとスムーズな対応が取りやすいでしょう。

◆薬の扱いに関して

保護者によっては薬の投与を希望してくる方もいらっしゃいます。薬の投与に関しては、事前に園の方針を保護者に説明し、共有しておくようにしましょう。園児のアレルギーなどについても共有しておいて貰うとよいでしょう。

◆感染症発生時のルール

感染症が園内で発生した場合、園を休園するのか、症状が出ていなくても感染した恐れがある場合どうしたらよいのかなど、感染症発生時の園の対応や基準についても事前に周知しておくと混乱が生じにくくなります。感染症に関しては、国や地区の方針などにより基準が決まることもあるので、予め分かっていることは事前に周知し、ルールや基準が変更になった際は迅速に共有するようにしましょう。
また、嘔吐などで汚してしまった衣服をどうするかなども事前にお伝えしておくようにしましょう。

まとめ

子どもが病気になったりケガをしてしまった際は、保護者も焦ったり不安に陥ってしまいがちです。そういう時は、多くの情報を伝えるのではなく、事実だけを簡潔に伝えるようにするとよいでしょう。その際、保護者の状況に配慮することを忘れないようにしましょう。

また、常日頃から困ったことがあれば気軽に相談をしてもらえるような関係性を保護者と築いていくことも大切です。自分一人では対応しきれないといった場合は、先輩保育士や同僚に頼ってもよいでしょう。

もし、緊急時のルールが整備されておらず、保育士同士の助け合いが望めない職場にお勤めの場合は、転職するのも選択肢の1つです。よりよい、保育環境を求めて悩んでいる方がいらっしゃいましたら、是非お気軽にご相談ください。