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コラム

保育記録(保育日誌)の書き方とは?保育記録の目的と書く時のポイントやコツ

お役立ちコラム

子ども達の日々の園生活の様子や成長、発見、保育者の想いを記録する「保育記録」(園によっては「保育日誌」と呼ぶこともあります)は、子ども達とのかかわり方を見つけていく上で大切なものになります。日々の業務を記録することで、子ども達の成長が読み取れ、課題や問題点の発見につながり、今後の保育計画に活かすことができます。

保育記録の種類

保育記録には大きく分けて「クラス記録」「個人記録」との2種類あります。それぞれの特徴と活用方法についてご紹介します。

◆クラス記録

クラス全体の様子を記録するもの。クラス全体の活動の様子や子ども同士のやり取り、保育者としてどのような関わり合いを持ち、その中で感じたことなどを記します。毎日記録することで、子ども達の成長が読み取れるだけでなく、日案・週案・月案の作成や翌年以降の保育計画に役立てることもできます。

◆個人記録

子どもの成長を個別に記録するもの。子どもの健康状態や心身の発達などを細かく記します。毎日クラス全員分を記録するのは難しく、かえって細かい部分に目がいかなくなってしまうので、1日5人など負担にならない人数を定めるなど工夫をするようにしましょう。保護者との面談時や要録の作成時に活用することができます。

保育記録は何のために書く?

◆保育に活かせる

日々の気付き、その時に感じたこと、自身の対応や子どもの反応を振り返ることで、子どもへの援助が適切だったかを見直すことができます。また、保育記録を先輩や園長に見てもらうことで、アドバイスをもらえたり、具体的な対応方法についての助言を貰えたりと、保育力の向上につなげることができます。
その他にも、保育記録を園内で共有することでお互いの保育の参考にすることができますし、他の先生方の保育に対する想いや考えに触れるきっかけとなり、円滑な保育活動に役立ちます。

◆要録の作成に活かせる

要録には、子ども1人1人の成長の様子を記す必要があります。得意なこと、苦手なこと、注意すべきこと、どのように成長し、どんな体験をしてきたか、保育記録はこれまでの保育の内容と子どもの変化を読み取ることができるので、学期末や年度末の要録作成に役立てることができます。

◆保護者との面談に活かせる

保護者と話す前に読み返すことで、園での子どもの様子を具体的に伝えることができます。具体的なエピソードを伝えることで、自分の子どもをしっかりと見てもらっているという保護者の安心感につながり、信頼関係構築の一助となります。また、何か質問をされた際、トラブルや緊急時などにも状況確認をするのに役立ちます。

保育記録を作成するためのコツ

◆保育のねらいに対してどうだったかを記す

保育記録に記載する内容は基本的に「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5項目を押さえると良いと言われていますが、これら全てを記載しようとすると文章がまとまらず、かえって分かりにくくなってしまうことがあります。そこで、保育記録を書く際は、その日の活動の「ねらい」に対してどうだったかに視点を絞り書くと良いでしょう。
育てたい要素はどこにあり、保育のねらいに対する子どもの様子はどうだったのか、保育者として何を感じたのかを意識して盛り込むことが大切です。それらを押さえておくことで、後から読み返した際、子どもの成長の様子や自分が何を記録しておきたかったのかが分かりやすくなります。

◆メモを活用する

印象的な出来事や気になる子どもの発言などは、保育記録にぜひとも記しておきたい内容です。しかし、後で保育記録に記そうとして、忘れてしまうこともあります。そういった事態を防ぐためにも、記憶が鮮明なうちにメモを取っておく習慣を身につけましょう。メモは詳しく書く必要はありません。メモを見返した際に、その時の様子が思い出せるようにポイントとなることだけを書いておきましょう。

◆毎日続ける

忙しさを理由に保育記録の作成を後回しにしてしまうと、記憶が薄れ、作成に時間がかかってしまうことになります。たくさん書こうと気負い過ぎると余計に取り掛かりにくくなってしまうので、あまり難しく考えず、短い文章でも毎日書くことを心掛けましょう。時間がなくてきちんと記載できなかったとしても、何を記しておきたかったのか読み取ることができれば、後から補足することもできます。

保育記録記載時のポイント

保育記録を作成するときは、次の4つを守るようにしましょう。

Point.1 子どもの様子と保育者の想いを記載する
Point.2 客観的に具体的に書く
Point.3 自分がどのように考えたのか、考察を必ず入れる
Point.4 エピソードを最低1つは盛り込む

まとめ

日々の出来事を記録する保育記録は、慣れるまでは少し負担に感じるかも知れません。ですが、保育記録をきちんと作成しておくことで、子ども達の為だけでなく後々保育者の役にも立ちます。仕事の向き合い方に疑問を生じた際、読み返してみると良いでしょう。自分自身の成長を振り返ることができます。

子どもの成長や自分の成長、経験したことを見直したうえで、それでも自分の仕事に疑問を抱いてしまう場合は、一度第三者のアドバイスを聞いてみるのも良いかもしれません。よりよい、保育環境を求めて悩んでいる方がいらっしゃいましたら、是非お気軽にご相談ください。