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コラム

保育士向けに履歴書と職務経歴書の書き方を徹底解説

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保育士が就職活動や転職活動するときに悩むのが、履歴書と職務経歴書の書き方ではないでしょうか。

内容や書き方で、志望する園への印象が大きく変わります。良い印象を与え、採用につながるような履歴書と職務経歴書が書けるように、ポイントや注意点を紹介します。より具体的にわかるように例文を交えて解説をしています。

履歴書と職務経歴書の違いは?

履歴書は自分のプロフィールをまとめたもので、職務経歴書はこれまでの仕事経験や経験によって活かせるスキルをまとめたものです。就職活動や転職活動のときに必ず必要になります。

履歴書は書き方が大体決まっていますが、職務経歴書は履歴書ほど書き方に決まりがありません。提出も必須ではありませんが、今までの仕事経験やスキルをアピールできるチャンスなので、一緒に提出することをおすすめします。

履歴書の基本事項の書き方

履歴書の基本事項は、説明されなくても書けると思いがちですが、書くときの決まりや注意点があります。印象の良い履歴書を作るためにも、書き方をしっかりと学びましょう。

日付

履歴書の日付は、提出日または郵送日を記入します。履歴書を書いた日付ではないので注意しましょう。和暦、西暦のどちらで記入しても問題ありませんが、履歴書内で統一します。

以前に書いた履歴書が残っていたからといって、他の保育園に使いまわしてはいけません。必ず新しく書き直しましょう。

名前・印鑑

名前は自分の顔ともいえます。そのため、特に大きく丁寧に記入しましょう。姓と名の間は少しあけるとバランスよく書けます。

印鑑は必須ではありませんが、名前の横に押印箇所がある場合や園から指定されている場合は、押印します。滲んだり、歪んだりしないように、まっすぐ丁寧に押しましょう。

住所・電話番号

住所は住民票に記載されている内容を書きます。特に、番地は注意が必要で「1−2−3」ではなく「1丁目2番地3」のように記入しましょう。

電話番号は、携帯電話の番号を記入し、いつ園から連絡がきても対応できるようにすることが大切です。

写真

写真は3ヵ月以内に撮影したものを使用し、裏面に名前を書いてから貼ります。服装は白シャツやスーツを着用します。髪型は園の特色によって異なりますが、派手過ぎない髪色で、ひとつにまとめておくと好印象です。身だしなみを整えてから、写真館や自動証明写真撮影機で撮影しましょう。保育士らしい、明るく清楚なイメージが伝わる写真が望ましいです。

学歴・職歴の書き方

学歴や職歴はひと目でわかりやすく書かれているとよいでしょう。「学歴」「職歴」と見出しを中央に書いてから、詳細を記入します。

学歴

学歴は、高校卒業から記入します。学校名・学部・学科は省略せず、正式名称で書きましょう。

 

【例】

2000 3 〇〇市立〇〇高等学校 普通科 卒業

2000 4 〇〇大学 児童幼児学部 保育科 入学

2003 3 〇〇大学 児童幼児学部 保育科 卒業

職歴

職歴は、ひと目で概要がわかるように書くことが大切です。園名の次の行に、その園での業務内容を書きます。また、退職理由は簡潔に、法人内での異動があった場合もその旨を記入します。

最終職歴のあとは「現在に至る」と「以上」と書くのを忘れないようにしましょう。

 

【例】

2003 4 社会福祉法人〇〇 〇〇保育園 入職

       保育士常勤(職員数◯名/園児数◯名)3歳児クラス担当

2008 3 一身上の都合により退職

2010 4 社会福祉法人〇〇 〇〇こども園 入職

     保育士常勤(職員数◯名/園児数◯名)0歳児クラス担当

     現在に至る 

                            以上

免許・資格/趣味・特技の書き方

免許・資格は、正式名称を調べて間違えないように記入します。趣味・特技は、志望する園で活かせる内容を書くと、アピールにつながります。

免許・資格

免許と資格は、取得順に「資格名 取得」のように記入します。卒業と同時に資格が取れる場合は「資格名 取得見込み」、枠内に入りきらない場合は活かせる免許や資格を優先して書きましょう。

 

・保育士資格
・幼稚園教諭一種免許状(大学卒業者)
・幼稚園教諭二種免許状(短大・専門学校卒業者)
・幼稚園教諭専修免許(大学院卒業者)

 

卒業した学校によって名称が異なるので注意が必要です。

趣味・特技

趣味や特技を見ると、人柄がわかります。志望する園で活かせる趣味や特技があればアピールしましょう。保育士であれば、ピアノや工作が得意だとアピールしやすいですね。

保育園で活かせる趣味や特技がないという人は、書き方を工夫してみましょう。例えば「早寝早起きが得意なので、シフト制の勤務でも問題ありません」「マラソンが趣味で、毎日20Km走っているので体力に自信があります」など、一見活かせそうにないことも、書き方次第でアピールポイントになりますよ。

志望動機・自己PRの書き方

志望動機や自己PRは、採用担当者が重要視するポイントです。自分の経験やスキルをアピールできるような内容を書きましょう。

志望動機

志望動機は、志望理由と転職理由を分けて記入します。採用担当者は主に3つの視点から志望動機を見ています。

 

・どうしてここの保育園を選んだのか

・園の方針や理念にあっているか

・長く働いてくれそうか

 

「給与や待遇が良いから」などの表面的な理由だと、ここの園で働きたいという意欲が伝わりません。ありきたりな文章にならないよう、自分の経験やエピソードを踏まえながら書くことが大切です

 

【例】

私は今までに、0〜2歳児の乳児クラスを担当してきました。「ひとりひとりに寄り添った温かい保育」という理念のもとに保育を実施してきましたが、結婚と妊娠を期に退職。子育てが落ち着き、もう一度子どもに寄り添った保育がしたいと思っております。貴園では家庭的な環境で保育しており、乳児を対象とした小規模であるところに魅力を感じました。貴園で今までの経験を活かして働きたいと思い、応募しました。

自己PR

自己PRでは、希望する園で活かせるスキルをエピソードを交えて記入します。趣味・特技の欄で記入した内容をふくらませるのも良いですね。

 

【例】子育て経験をアピール

現在、4歳と7歳の子育てをしています。これまでの保育経験に加え、育児を通して学んだことを活かしながら、幅広い年齢を担当できます。また、育児の経験から、保護者の気持ちがよりわかるようになりました。保護者の気持ちに寄り添い、サポートをしながら働きたいと考えています。

通勤時間・扶養家族

通勤時間は、片道にかかる時間と交通手段を記入します。自宅から片道60分以内が一般的な基準です。しかし、保育士はシフト制で働くことが多いので、シフトに対応できるか、朝早くや夜遅くなっても安全な交通手段が確保できるかを考慮しましょう。

 

扶養家族は「自分の収入で養っている家族のこと」です。入職後に、保険の手続きなどで必要な情報になるので記入しておきましょう。

本人希望欄

本人希望欄は「貴園の指定に従います」と記入します。給与面や待遇面などで気になることがあれば、面接で直接質問するのが望ましいでしょう。

保育士が履歴書を書くときのポイント

保育士が履歴書を書くときのポイントを知ることで、より内容の濃い履歴書に仕上がります。ポイントをおさえて、採用につながる履歴書にしましょう。

志望する園について知る

ホームページや資料を見て、志望する園の方針や理念を確認しておきます。履歴書を書く前に、園見学に行って園の雰囲気やそこで働く保育士の様子を見ておくのもよいですね。

園の方針や理念が自分の希望している内容と合っていないと、履歴書の内容がブレてしまいます。ミスマッチを避けるためにも、事前に知っておくことが大切です。

転職理由は前向きに書く

転職理由はマイナスなことは書かず、前向きな理由を書きましょう。採用担当者は、長く働いてくれる人を探しています。マイナスな理由が書いてあると不安になってしまうでしょう。

転職理由が志望理由につながるようにし、採用担当者を納得させるように書くことが大切です。

保育士の職務経歴書の書き方

履歴書と違い、職務経歴書の提出は必須ではありません。しかし、職務経歴書を見れば、今までにどんな仕事をしてきたかがわかるので、面接だけでは伝えきれないことをアピールするチャンスです。履歴書と一緒に提出して、今までの経験やスキルをアピールしましょう。

職務内容

職務内容には、どのような園で、どのような担任業務や職務内容を経験してきたかを詳しく記入します

園の形態(認可保育園・託児所など)、職員数、園児数を書くと、どのような園で働いてきたかのイメージがつきます。担任業務は、何歳児を担当したか、経験年数、クラスリーダーや主任などの経験がある場合はそのことも記入します。

職務内容には、書類作成や行事で担当したことなど、担任業務に加えて経験してきたことを記入しましょう。

 

【例】

<勤務先企業>

法人名:社会福祉法人〇〇(2003年4月〜2008年3月)

配属:〇〇保育園(認可保育園/職員数◯名/園児数◯名)

雇用形態:正社員

職種:保育士

<職務内容>

3歳児の担任を3年、2歳児のクラスリーダーを2年

・連絡帳の記入

・年間計画、月案、週案の作成

・児童票の記入

・クラスだよりの作成

・保護者面談

・行事の計画、準備

<アピールポイント>

・行事の計画、準備

クリスマス発表会の際は、得意なピアノを活かして、子どもたちが楽しみながら合奏できるように工夫しました。例えば、朝の会や帰りの会のときに課題曲をピアノで弾き、子どもたちがピアノに合わせて歌ったり、合奏したりと自由に表現することからはじめました。自由に表現していく中で、子ども自身が好きな楽器を選択します。自分で選んだ楽器だからこそ、楽しんで最後まで取り組むことができ、発表会でも好評でした。

自己PR

履歴書に書く自己PRより職務経歴書に書く自己PRの方がスペースが多いため、より詳しく書くことができます。

履歴書の自己PR欄には要点をまとめ、職務経歴書の自己PR欄で内容をさらに膨らませて書くとよいでしょう。

保育士が履歴書と職務経歴書を書くときの注意点

履歴書と職務経歴書が書けたら、注意点が守られているかを必ず見直しましょう。注意点を踏まえて書くことで、さらに素敵な履歴書に仕上がります。

丁寧に心を込めて書く

履歴書や職務経歴書は、丁寧に心を込めて書きます。丁寧な字で書かれているか、内容に不備はないかを書き終わった後に必ず確認しましょう

丁寧に書かれた履歴書や職務経歴書を見れば、採用担当者は安心し、面接や採用の可能性が高まります。

誤字脱字に注意する

履歴書や職務経歴書に誤字脱字がなく、正確な情報が書かれているかを確認しましょう。鉛筆で下書きをしたり、声に出して読むことで、誤字脱字を防ぎやすくなります。

もしも、誤字脱字を見つけた場合は、修正液は修正テープは使用せずに書き直します。訂正箇所が多い履歴書や職務経歴書は、採用担当者への印象が悪くなってしまいます。

空欄はNG

「趣味や特技はないから空欄」「志望理由が半分しか書いていない」など、履歴書や職務経歴書に空欄がないかを確認しましょう。空欄が目立つ履歴書は、それだけで印象が悪く、不採用になってしまう可能性があります。

Q&Aで保育士の履歴書や職務経歴書の疑問を解決

履歴書や職務経歴書を書いていると、疑問点が出てくるでしょう。特に悩みやすい問題を紹介するので、参考にしてみてください。

手書きとパソコンどっちがいいの?

履歴書や職務経歴書は、手書きでもパソコンで作成しても問題ありません。ただし、保育の現場は、手書きの書類が多いのが現状。そのため、手書きすることで、字の綺麗さや丁寧さが伝わり、アピールポイントになる可能性があります。

履歴書や職務経歴書に何を書いたら良いかわからない場合は?

履歴書や職務経歴書に何を書いたら良いかわからない場合は、今までの経験やスキルを整理してみましょう。わかるところから少しずつ埋めていきます。

特に悩むのが、趣味・特技や志望動機・自己PRです。まずは自己分析して、自分を知るところからはじめてみましょう。そうすることで、書くべき内容が浮かんでくるでしょう。

短い経歴は書かなくてもいい?

短い経歴は、書くのをためらいがちですが、しっかりと記載しましょう。虚偽が発覚した場合、内容の取り消しや解雇される可能性もあります。

短い経歴であっても、転職によってキャリアアップにつながっていることをアピールしていきましょう。

まとめ

履歴書と職務経歴書の内容によって、採用が大きく左右されます。自分の経験やスキルをアピールできる機会なので、内容をよく考え、丁寧に心を込めて書きましょう。

また、履歴書や職務経歴書を書くのは、今までのことを振り返る良い機会です。自分の経験やスキルは何か、それを活かせる園はどんな園かを考え、働きやすい職場選びをしましょう。