経営ノウハウ

美容室・理容室の集客方法をオンライン・オフライン それぞれご紹介

美容室・理容室の集客は、コストパフォーマンスが高く、継続しやすい方法であることが重要です。

高額な広告宣伝費を投入して、一時的にお客様を増やしても、リピーターになってくれなければ費用対効果は向上しません。

特に、開業して間もないお店では、自店のセールスポイントをブラッシュアップしながら売り込んでいかなければならないので、集客のための施策を継続していく必要があります。

この記事では、「コストパフォーマンスが高いこと」「継続しやすいこと」を念頭に、オンライン・オフラインの集客方法を5つずつ厳選しました。

また、リピーター戦略についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

美容室・理容室の集客のスタートは自店の分析から

白を基調とした清潔感ある美容室

本記事で紹介する「集客」とは、お客様にお店のことを覚えてもらい、足を運んでもらうことを指しています。

お客様のニーズに応えられるお店であり、来ていただく価値のあるお店であることをアピールするには、自店のターゲット層とそこへ向けたセールスポイントを明確にしておく必要があるでしょう。

主要なターゲット層のニーズ

ターゲット層を絞り込むとき、最初に考えるべきは「出店エリアの選定」です。

美容室・ヘアサロンを選ぶ主な決め手として多い理由は「家や職場が近いから」です。続いて「値段が安い」「口コミ評価が高い」などとなっています。

お店のある(もしくは出店予定の)エリアの世帯状況や年齢層、人の流れなどを必ず把握しておきましょう。どのような属性の人が、そのエリアに住んでいるのかは重要な指標です。

既存の競合する美容室のメニューや料金のリサーチ、地域の美容室検索ポータルサイトの口コミ分析もターゲット層のニーズを知る手がかりになります。

主要なターゲット層のニーズと、お店のコンセプトをマッチングできれば申し分ありません。

セールスポイントを明確にする

美容室の集客では、お店のセールスポイントを明確にして、確実にお客様へアピールすることが重要です。そして、できる限り具体的なフレーズでアピールしましょう。 

「ブラッシングに手間のかからないカット」「小顔に見えるヘアスタイルを提案」「自然で長持ちするカラーリング」など、分かりやすさがインパクトや集客につながります。  

お店の雰囲気づくりにこだわっている場合も、「ゆったりと落ち着ける広めのスペース」「シンプルにモノトーンでまとめた店内」「ポップでカラフルな可愛い空間」などの具体性があれば、お客様の興味を惹きつけます。

セールスポイントのアピールには、具体性が重要だと言えるでしょう。

美容室・理容室の集客をオンラインでする5つの方法

髪の長い女性がスマホを触っている写真

昨今では、オンラインでの検索の75%がスマホからになっています。 そのため、オンライン集客ではスマホの画面のサイズ感や機能性を十分理解して設計をしましょう。  

スマホ向け設計の重要性を踏まえたうえで、コストパフォーマンスと継続しやすさを念頭に、オンラインでの集客方法を5つご紹介します。

1.美容室・理容室検索のポータルサイトに登録する

美容室や理容室を探したいときに、最も多くの方が一番利用している媒体が「美容室・理容室検索ポータルサイト」です。

ポータルサイトには、予約や口コミ、ブログなどさまざまな機能があります。自店でホームページやブログを立ち上げなくても、お店の情報をより多くの人へ発信できるのが大きなメリットです。

有名どころとしては、「ミニモ」「楽天ビューティー」「ホットペッパービューティー」など。  

料金は、予約数や売上額による「成果報酬型」が多いですが、運営会社によって大きく変わるので各運営会社に詳細を問い合わせして、コストパフォーマンスを慎重に検討しましょう。

2.「LINEヤフー for Business」とLINE活用サポートツールで集客

LINEヤフー for Businessのトップ画面

参照URL|https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/

LINEは、日本で一番利用者の多いSNSアプリです。 

美容室・理容室の集客でLINEを活用するとき、ぜひ、注目してほしいのが「LINEヤフー for Business」です。

以下は、その機能の一部です。

  • ショップカード|LINE上でポイントカードの発行ができる。     
  • クーポン|店舗で使用できるクーポンをメッセージ配信できる。     
  • チャット|顧客からの予約などの問い合わせに直接応答できる。

この他にも、「LINEヤフー for Business」にはさまざまな集客のための機能があります。

LINEを最大限に活用するためのサポートツールにも注目です。代表的なツール2つをご紹介します。 

Liny(リニー)

LINE活用サポートツール「Liny」のWebサイト

参照URL|https://line-sm.com/

日本全国の企業3,500社が導入しているLINE活用サポートツール。

Lステップ

Lステップ公式ブログのWebサイト

参照URL|https://linestep.jp/

LINEを活用して顧客管理・予約対応・効果検証などができる。

上記のようにLINE活用サポートツールは、参入企業が増え続けているので目が離せない状況となっています。

3.SNSを活用する

SNSはお店のファンになってもらうために活用していきたいツールです。SNSにおける集客のポイントは、媒体の特性を理解したうえで、お客様に有益な情報を発信していくことです。

以下に、SNSによる美容室・理容室の集客のポイントをまとめましたので参考にしてみてください。

Instagram(インスタグラム)

  • スタッフ紹介、新商品PR、お役立ち情報などを「映える」画像で発信する。
  • ハッシュタグはターゲット層を意識し「見てもらえる時間帯」に発信する。

Facebook

  • 宣伝要素は控えめにしてお店のホームページやブログと併用して相乗効果を狙う。
  • 他のSNSに比べると拡散力は低いが、年齢層の幅は広いことを意識する。

X(旧Twitter)

  • 実際のお店の様子の画像や動画を盛り込んで興味を引くこと。
  • ハッシュタグには店名や地域名、「キャンペーン」「クーポン」なども忘れないこと。

4.Googleビジネスプロフィールを活用する

参照URL|https://www.google.com/intl/ja_jp/business/

Googleは、オンライン上で圧倒的に強力な存在です。オンラインでの集客を目指すなら、「Googleビジネスプロフィール(旧称: Google マイビジネス)」への登録は必須です。  

Googleビジネスプロフィールに登録することによって、以下3つのメリットがあります。

  • 検索エンジンで美容室・理容室の関連ワードで上位表示される可能性がある。
  • Googleマップで店舗検索しているお客様にPRできる。
  • Googleビジネスプロフィールから直接予約できる。

オンラインで集客するなら、Googleビジネスプロフィールに登録して上位表示を目指してください。お客様の目にとまるチャンスは下位にいくほど低くなります。  そのためには、登録情報を充実させ、適切な更新も重要です。

5.ホームページやブログを立ち上げる

ホームページやブログを立ち上げる目的は、お店のファンを増やすことです。 

 例えば、ブログは定期的な更新が欠かせませんが、お店のPRやサービスの宣伝ばかりを繰り返していると、すぐに飽きられてしまいアクセス数は伸びません。

スタッフの技術を説明したり、髪に関するさまざまなお悩み解決策を発信したりすることで、お店のファンは増えていきます。  

「高い技術力があって安心できる」「ヘアケアのお悩み相談が気軽にできそうだ」などの印象を持ってもらうことが集客につながっていくものです。  

そして、時々「お店のニュース」としてキャンペーンなどを盛り込んでいくのが良いでしょう。

美容室・理容室の集客をオフラインでする5つの方法

HAIR STUDIOと書かれた看板の写真

オフラインの集客で一番のポイントは、ターゲット層を意識した「限定感」をいかに演出するかです。  

「どこのお店でもやっているようなこと」を真似するのではなく、ひと工夫して競合店との差別化を目指してください。以下に、実践してほしい集客方法を5つご紹介します。

1.店頭看板を設置する

店頭看板は、コストパフォーマンスの高い集客ツールです。一度設置すれば長期で活用できます。 

お客様の中には、「家や職場から近いお店」を利用する方も多いです。お店の前を通っているお客様に、一番効果的に訴求できるのが店頭看板です。  

店頭看板には以下のような種類があります。 

スタンド看板

移動可能な自立式看板のことでデザイン・機能の種類が豊富。

ウインドウ看板

ガラス面に写真やイラストを貼り付けたりタペストリーやフラッグを吊ったりできる。

つきだし看板

建物上部に設置され通行人に対して垂直になるため目につきやすい。

店頭看板設置のポイントは、遠くからでもお店が分かるように視認性(瞬間的な見やすさ)を高くすることです。

2.新聞折込・ポスティングを活用する

新聞折込やポスティングによるチラシの配布は、従来からある集客方法のため、代わり映えのしない内容になりがちです。訴求したいポイントをしっかり整理して、効果的なチラシに練り上げましょう。

チラシ制作のポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

  • ターゲットを意識したキャッチーなコピー
  • 写真やイラストを効果的に多用する
  • 顧客の口コミやレビューを盛り込む 
  • 今、来店するべきという理由付け

ターゲットを絞り込んで、そこに向けた内容にする方が、チラシ全体にメリハリが効いてインパクトのあるものになりやすいです。

チラシは即効性が特徴なので、今お店に行きたいと思わせるような「理由付け」が重要です。 

3.キャンペーン告知を行う

オンラインでのキャンペーン告知は不特定多数のターゲット層が対象ですが、オフラインではお店のお客様が中心になります。 

来店の期間が空いたお客様に、再びお店を思い出してもらうことにフォーカスしましょう。 

お客様のお誕生日や、入学・就職、季節の行事などキャンペーン告知の理由は重要ではありません。お店のキャンペーンの他に、そのお客様が喜びそうなサービスや商品を、1点でも2点でも追加して提案することが重要です。 

「私のこと、覚えていてくれたんだ」という限定感特別感が再来店につながります。

4.ポイントカード・クーポンを発行する

ポイントを意識してお店やサービスを選んでいるお客様は多いです。 

人気の理由は、一定のポイントを集めてサービスや商品をもらったり値引きできたりする「お得感」と、コツコツ貯めたポイントが目標に達したときの「達成感」です。  

クーポンに対する人気も高く、ポータルサイトやLINE経由でクーポンを発行したり、チラシがクーポンになったり幅広く利用できます。

ポイントカードやクーポンの活用方法で、注目されているのが、「ランクアップ方式」です。ポイントカードの達成枚数やクーポンの使用枚数で、サービスがランクアップしていく方式です。

お客様の特別感や満足感が格段にアップします。

5.DM・ニュースレターを発行する

美容室・理容室の集客で、特にリピーター獲得につながりやすいとされているのが、DMやニュースレターです。  

オンラインのブログの更新に近いイメージで、ヘアスタイルやヘアケアの最新情報、お店での出来事などを発信していきます。 個人宛に、定期的に送付するため、顧客の失客を防ぐ効果が期待できます。

オンラインのメッセージに慣れている世代には、新鮮に感じられるのか、若年層の開封率が意外と高いです。

美容室・理容室の集客ができたら次はリピーター戦略

男性が女性の髪を結っている写真

美容室・理容室の集客が軌道に乗ったら、次のステップは、リピーター戦略です。

2回目の来店につなげるアクション

2回目につなげるには、初回の来店の際に、2回目の来店につながる「きっかけ」をつくっておくことが大切です。 

期間内であれば何回でも使えるクーポンを渡したり、次回予約を取りやすくするLINE連携などについて説明したりすることを忘れないでください。 

接客の際に、「次回はこんな感じもいいと思いますよ」と提案しておくことも効果が出やすいです。

定期的なコミュニケーション

お客様と定期的なコミュニケーションを重ねることで、お店への信頼感や愛着が生まれてきます。  

コミュニケーションの取り方は、お客様によって異なりますが、常にお客様本位であることが重要なのは変わりません。

例えば、接客中にヘアケアに関する悩みを相談されたら、次回の来店までに悩みを解決できるような商品を準備しておくことが、お客様本位のコミュニケーション方法です。  

また、来店や商品購入の「お礼状」や「ご挨拶」も、リピートにつなげるコミュニケーションの取り方の一つです。

居心地の良さにこだわる

ターゲットを絞り込み、そのターゲットにマッチさせた居心地の良さや内装デザインを追求することが、リピート率向上にもつながります。

現在では、お客様のニーズは多様化しています。ターゲット層を幅広くし過ぎると、コンセプトのはっきりしない中途半端なお店になってしまうことに注意してください。

お店の照明やインテリアからBGMまで、ターゲットを意識した統一感が、印象に残るお店づくりのポイントです。

オンラインとオフラインを上手に使い分けて集客しよう

美容室・理容室の集客のポイントは、お店のコンセプトとターゲット層を明確化することから始まります。  

そして次のステップは、オンラインとオフラインの集客をうまく組合せ、コストパフォーマンスを意識しながら継続することです。 

特に、開業から間もないお店では、新規とリピーター両方の集客を同時に進めていく必要があるでしょう。  

いずれにしろ重要なのは、お店の技術力に裏打ちされた、「料金以上に得できる/得した」というお客様の特別感・限定感に訴え続けることです。 

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