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コラム

保育士1年目は何が大変?悩みに原因や対応策も合わせて紹介

はじめての転職

保育士になって1年目。

 

子供との関わり方や難しい保護者対応、膨大な業務量から持ち帰り仕事が続きまともな睡眠も取れない。憧れの保育士という仕事の現実は厳しく、仕事に対して楽しさを見いだせない、そんな悩みを抱える1年目の保育士は少なくありません。

 

憧れていた仕事なのにも関わらず、先を見据えることができないと焦ってしまいますよね。

 

しかし、そんな時は自分自身の悩みを客観的に見てみましょう。

 

悩みや焦りの原因さえ分かれば、自ずと解決策が見えてくるはずです。今回の記事では、そんな1年目の保育士さんに向けて、保育士1年目にぶつかる悩みや原因、それに対しての対応策を見ていきたいと思います。合わせて1年目はどんな目標を立てればいいのか?も紹介しているので、最後までご覧いただければと思います。

 

保育士は大変ですが、やりがいのある素晴らしいお仕事です。この記事を読めば、保育士を楽しみながら1年目を乗り越えられるようになるはずです。

 

保育士1年目はとても大変

保育士として就職して1年目は職場の環境や人間関係にも慣れていないため、非常に大変な思いをすることが多いのが実状です。

 

仕事量は多くて複雑ですし、連絡帳の記入や指導報告書などの事務作業などもあります。

園児に対しての食事指導や衛生指導、朝の会や帰りの会でのピアノ演奏、行事やイベントで使う制作物の作成で時間外の労働になることも日常茶飯事です。

 

加えて子供というコントロールが効かない相手を管理できるようにならなければいけないですし、大変な保護者対応も業務の中に入っています。

 

そんな大変な仕事の中で・・・。

 

「あの新人保育士は使えない」

「先生が担任じゃなければよかった」

 

など陰口が叩かれている現場を見てしまっては、ポッキリと心が折れてしまいそうになりますよね。

 

1年目は覚える事がたくさん

世間のイメージでは、保育士の主な仕事は「子供の面倒を見ること」です。

 

しかし、実際はそれだけが仕事ではなく、日々膨大な事務作業をこなしています。平成27年に厚生労働省が発表した「保育士等に関する関係資料」では、保育士一人当たりの主な業務の時間及び、業務発生率が報告されています。

 

出典:保育士等に関する関係資料

 

業務時間が最も多いのは子供たちとの「室内遊び」で平均62.6分、次いで「会議・記録・報告(施設内の活動)」で平均52.5分でした。

 

表をご覧いただければわかるように、日案、週案、月案、連絡帳の記入、個人指導案・記録、年間計画、クラスや保育園だより、イベント行事の準備など多岐にわたります。

 

1年目は覚えなければいけない仕事の量がとにかく多いです。もちろん周りの先輩保育士もサポートはしてくれますが、新社会人1年目の方からすればキャパシティオーバーに見えてしまいますよね。

 

1年目でやめてしまう人もいる

参考:保育士等に関する関係資料

 

その結果、憧れだった保育士を1年以内でやめてしまう、もしくは2年目の途中でやめてしまう方も非常に多いです。

 

保育士の離職率は厚生労働省「保育士等に関する関係資料の保育所保育士採用者と離職者」によると10.3%でした。数字で見れば10人に1人が離職している計算になります。保育士全体の経験年数別の人数を見てみると、7年未満の人が半分以上を占めていることがわかります。

 

グラフを見ると、経験年数が2年未満という保育士が一番多く、そこから右肩下がりに減っていきます。経験年数が4年を超えた頃から離職をする割合が増えていることがわかります。

 

つまり、保育士という業界は最初の1年目が一番キツく、乗り越えなければいけない壁なのです。

 

保育士1年目の悩み・原因・対応策

では、保育士1年目はどんな悩みを抱えることが多いのでしょうか?

ここでは具体的な悩みの内容、悩みを抱えてしまう原因を考え、具体的な対応策を紹介していきます。

 

子供との接し方がわからない

保育士1年目は子供とどのように向き合い、成長をサポートしていけば良いのかがわかりません。十人十色という言葉があるように、子供一人一人には個性があります。

 

大学や専門学校で子供との接し方について学んでいても、実際の現場で子供と関わってみると、学んできたことが役に立たないケースは日常の中でたくさん存在します。

 

その結果。

「本当に今の関わり方で間違っていないか?」

「これで本当にあっているのか?」

と不安になり、自信を失ってしまいます。

 

ではこの悩みの根本的な原因はなんなのでしょうか?

それは自分の頭だけで答えを考えてしまっていることにあります。

 

1年目は正解がわからない以上に、自分で正解を導き出すための経験がありません。

経験がない保育士がどれだけ頭を使って試行錯誤したとしても、答えは出てきません。

むしろ余計なストレスを抱えることになってしまい、本末転倒です。

 

まずは自分でなんとかしようとするのではなく、子供の声に耳を傾けたり、先輩保育士の真似をしてみる、実際に保護者の方に話を聞いてみることがとても大切なことなのです。

 

まずは、子供たちのことをしっかりと観察して、子供たちの目線に立ってみましょう。ここでは子供たちの気持ちになりきることを心がけてみてください。

 

子供たちにとって見れば「上手に遊んでくれるかどうか」は重要ではありません。

それ以上に大切なことは「一緒に楽しんでくれているかどうか」です。

1年目は大学や専門学校から就職したばかりということもあり、何事も上手くやろうとしてしまいます。

 

ですが、子供たちの目線に立ってみると、上手にやろうとして窮屈になっている先生は見たくないですし、何よりも楽しくありません。一緒に楽しみながら遊んでくれる保育士が子供たちは大好きです。子供目線に立つことを最優先に考えていれば、自ずと子供たちとの接し方は見えてくるはずです。

 

子供たちの目線に立つことができるようになったら、次は先輩保育士を真似てみてください。先輩保育士は子供たちと関わっていく上で、たくさんの引き出しを持っています。真似ることが難しいものもあるかもしれませんが、大抵はすぐに現場で活用することができるものが多いです。

 

重要なのは、先輩保育士がなぜそのアクションをとるのか?理由をわかっておくことです。

 

単に行動を真似るよりも、その行動の理由を知っておくことで精度を上げることができます。1人で悩まずに、先輩保育士に話を聞きアクションを真似ていけば、子供たちとの接し方が見えてくるはずです。

 

もしそれでも適切な接し方がわからない子がいれば、その子の保護者に話を聞いてみましょう。

 

・家ではどんな子なのか?

・何が得意で何が苦手なのか?

・どんな時に笑うのか?

 

そういった主体的なコミュニケーションは、保護者の方と信頼関係を築いていくことにも繋がっていきます。

自分の頭だけで悩むのではなく、周りを頼り、前に進んでいきましょう。

 

職場の人間関係が上手くいかない

職場の人間関係に悩んでしまう1年目の保育士は非常に多いです。

 

特に多いのは、先輩保育士との関係が上手く築いていけないと悩んでしまうパターンです。

 

先輩保育士の指導が厳しい、そして嫌味を言われるのは日常茶飯事。その結果として萎縮してしまい、言いたいことも言いづらくなってしまい関係は悪化、なんてことは多くの保育士が経験していることだと思います。

 

こういった職場の人間関係が上手くいかない原因はなんなのでしょうか?

 

それは1年目の保育士の受け身すぎる姿勢に原因があります。

先輩保育士から声をかけてもらうのを待ってしまっている、わからないことをそのままにし自分から質問しない

 

など受け身な姿勢を取っていては先輩保育士は教える気を無くしてしまいます。

保育士1年目はとにかく自分から主体的に行動することが大切です。

 

・先輩保育士に対しての元気な挨拶

・自分でメモを取る

・わからないところは積極的に質問する

・色々な業務に主体的に挑戦する

・日常での報連相の徹底

 

など、自分で考えて前向きに行動することが必要です。

 

反対にネガティブに受け取られてしまう行動も合わせてご紹介します。

・挨拶は先輩保育士から

・言われてもメモを取らない

・とりあえずの「わかりました」

苦手な業務には挑戦しない

・重要なことしか報告しない

 

など受け身な姿勢で仕事に挑んでいては、先輩保育士に

「この子はやる気がないのではないか?」

と思われてしまい、人間関係が悪化してしまう可能性があります

 

「嫌味を言われた」のではなく、「嫌味を言わせている」自分に焦点をあて改善していきましょう。

それでも人間関係がよくなっていかない場合は、その保育園を離れてしまいましょう。

 

業務が多すぎて終わらない 

保育士は非常に多忙な職業です。

 

仕事が勤務時間内に終わらずに、時間外勤務をしなければならないことも多々あります。

 

毎日時間外の労働が続き、睡眠や休息が取れず疲れ切ってしまう。

こんな状態が続いてしまっては肉体的にも精神的にも、すぐに限界が来てしまいます。

 

しかし、保育士の中にはこの多忙な業務量を、時間内にこなす方もいらっしゃいます。

両者にはどんな違いがあるのでしょうか?

 

その違いは「事前に計画を立てているかどうか」です。

多忙な仕事量を、計画なしに終わらせることはできません。

 

ここでは仕事の計画を立てる際に、心掛けたいことを2つ紹介します。

 

一つ目は、仕事に優先順位をつけることを心掛けましょう。

 

まずは自分が任せてもらっている仕事に優先順位をつけましょう。

どんなに時間があったとしても、仕事の優先順位を決めていなければ期日に間に合わない仕事が出てきてしまいます。

 

期日が明日までの仕事は残業をしてでも終わらすことにする、今週中や今月中の仕事は、ひとまず後回しで大丈夫です。

また制作物や会議資料など、自分だけでなく他人が関わってくる仕事は優先度を高めにして、素早く片付けてしまいましょう。

 

二つ目は、前日に準備しておくことを心掛けましょう。

翌日にやるべき仕事を、前日に用意しておくことも仕事の計画を立てる際に心掛けたいことの一つです。

 

・制作準備は材料を事前に用意しておく

・会議資料はコピーするだけにしておく

 

など、事前の準備をしておくことで仕事を計画的に終わらせることができます。

 

こういった事前の計画をすることで、大量の仕事を計画的に終わらせることができます。

何事も計画的に終わらせることで、1年目を乗り越えましょう!

 

保育士1年目の失敗はつきもの! 

どんな仕事にもかかわらず失敗はしてしまうものです。

特に仕事を始めた1年目はたくさんの人に迷惑をかけてしまうこともあると思います。

 

ですが、失敗は誰にでもあることですし、避けることは出来ない壁です。

今、どんなに仕事ができる保育士でも必ずそういった失敗を経験しています。

 

多くの保育士が

 

「全部できるように頑張らなきゃ!」

 

と意気込みますが、それでは自信を失ってしまう可能性もありますし、何よりも続きません。

最初から全てができるようになる必要はありません。

 

1年目は次の3つの目標を立てましょう。

 

・目標①:1年目は仕事に慣れることを第一に考える

・目標②:1年目は自分の「苦手」を知る期間にする

・目標③:積極的に自分から学ぶ姿勢を忘れない

 

目標①:1年目は仕事に慣れることを第一に考える 

1年目はまず仕事に慣れることを第一に考えてください。

保育士の多忙な業務量を最初から全て、完璧にこなすことは不可能です。

 

全ての業務を「まずはやってみる」ことから始めましょう。

自分にその仕事が向いているかどうかは、やってみなければわかりません。

 

「自分にはできなそう」

「苦手だからできればやりたくない」

 

と思ったとしてもチャンスがあれば全ての仕事をやってみることを1年目の目標にしてみてください。

 

目標②:1年目は自分の「苦手」を知る期間にする

たくさんの仕事に挑戦していくと、自分の得意不得意がわかるようになってきます。

 

「ピアノを弾くことに集中してしまい、子供たちの顔が見れない」

「細かな作業は得意だけど、人前に立つのが苦手」

「子供と接するのは得意だけど、保護者の方と上手に付き合えない」

 

など自分の得意分野と苦手分野が見えてくるはずです。

1年目で自分の「苦手」を知っておくことができると、2年目の目標が立てやすくなります。

なぜなら出てきた苦手である課題を、そのまま目標にしてしまえばいいからです。

 

「次は子供たちの顔を見ながらピアノを弾けるようになろう」

「人前に立って挨拶ができるようになろう」

「まずは保護者の方に元気な挨拶を徹底しよう」

 

など前向きな目標を立てることができます。

保育士1年目は自分の「苦手」を知る期間と割り切り、様々なことに挑戦していきましょう!

 

目標③:積極的に自分から学ぶ姿勢を忘れない

保育士1年目に何よりも必要なのは「積極的な姿勢」です。

 

1年目は先輩保育士にたくさんのことを教えてもらいます。

ですが教えて貰えるからといって受け身な姿勢になっていては、成長はありません。

 

・自分でメモを取る

・わからないところは積極的に質問する

・色々な業務に主体的に挑戦する

 

そういった前向きな姿勢を先輩保育士は必ず見てくれています。そして何よりも自分から積極的に学ぶことで仕事が楽しくなります。

「仕事が楽しい!」と思えれば、自ずと成長はついてきます。自分から学ぶ姿勢を忘れず、保育業務に積極的に取り組んでいきましょう。

 

保育士1年目がきつい時はどうすればいい?

それでも保育士1年目は「仕事がきつい」と感じる瞬間はたくさんあると思います。

 

そんな時は周りを頼りましょう。保育士ならば一度は「保育士は自分には向いていない、合っていないのかも」と誰もが悩みを抱えたことがあるはずです。

 

あなたの周りにいる先輩保育士もその道を必ず通ってきています。同じ道を通ってきているからこそ悩みに共感してもらうことができますし、具体的なアドバイスをもらうことができます。

 

自分自身の悩みを率直に打ち明けることで、自分自身の心に整理がつく場合もあります。1人で悩まず、まずは先輩保育士に相談をしてみましょう。

 

また、保育業務とは関係ない友人や家族などの第三者に相談するのもいいでしょう。

保育業務に関して詳しく知らない人だからこそ、客観的で新鮮な意見がもらえる可能性があります。

 

何よりもまずは、1人で溜め込まずに誰かに打ち明けることが大切です。

 

本当にきつければ転職も一つの手段です。

保育士を経験したあなたの転職先はたくさんあります。

 

・保育ママ(家庭福祉員)

・介護職

・院内保育園

・学童保育・児童館

ベビーシッター

・託児所

・幼児教室の先生

 

などがあります。

「自分にはこの仕事しかない」と思い詰める前に、まずは「自分は本当は何がしたいのか?」を見つめ直してみてください。

 

保育士は大変だけどやりがいがある

保育士1年目は自分自身の仕事に活路が見えず、業務量も多いことで自信を失ってしまうこともあると思います。なかなか仕事の楽しさを感じられない期間もあるかもしれません。

 

ですが改めて、保育士はたくさんの人から感謝されるやりがいのあるお仕事です。

ここでは最後に保育士の仕事のやりがいを紹介します。

 

子供の成長に感動

子供の成長を肌で感じることができるのは、保育士の特権です。

子供は日常の中でたくさんのことを感じ、自分で気づき、そして成長していきます。

 

・苦手だった逆上がりができるようになった

・折り紙が上手に折れるようになった

・お歌が前よりも上手に歌えるようになった

 

など、保育業務の中ではたくさんの感動に出会うことができます。

 

特に行事やイベントがある保育園では、日常以上の感動に出会うことができます。子供たちが一つの目標に向けて懸命に努力する姿には心を動かされる保育士も少なくないはずです。

 

保育士は子供の成長を感じ、一緒に成長していくことができる素晴らしい仕事だということが実感できますね。

 

保護者から感謝される

保護者から感謝されるのも保育士の魅力の一つです。

 

保護者にとって保育士は自分以外で、自分の子供を成長させてくれる唯一無二の存在です。

 

保護者の方は育児のプロではありません。子供と成長していく中で子供と一緒に学びながら成長していくのです。そういった意味で保護者にとって保育士は「育児の相談相手」でもあるのです。

 

保護者の方と関係性を築いていくことは一朝一夕ではできないことです。ですが、日常の中で子ども一人ひとりと真剣に向き合っていれば、保護者の方はその姿勢に必ず気づいてくれます。

 

お家での子供の成長を感じ、「あなたに担任の先生になってもらえて本当によかった」と言ってもらえるケースもたくさんあります。人に感謝される喜びを感じると、保育士という仕事にやりがいを感じますよね。

 

保育士は社会貢献にもつながっている

現在日本では共働きが世間一般に広まってきており、必ずしも保護者が子供の面倒を見れるとは限らない世の中です。

社会的にも待機児童が増えてきており、これからますます問題は深刻化していくとみられています。

 

保育士という仕事は、そんな共働きの家庭を助けることが出来ます。

近年、保育士が不足していることからも、これから保育士の需要は高まり給料も上がっていく可能性があります。

 

社会的に価値がある保育士という仕事は非常にやりがいを感じることができる仕事だということが言えるでしょう。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

 

保育士の1年目は誰でもたくさん失敗しますし、色々な壁にぶつかります。

ですが、こういった苦難から逃げずに乗り越えていくことで、経験ある素晴らしい保育士になることができます。

 

是非目の前の苦しいことから逃げ出さずに、挑戦してみてください。

この記事が、そんなあなたの挑戦をきっと支えてくれます。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。